檜垣裕志神戸サッカーアカデミーブログ / ポッパーマン サッカーブログ

神戸市にて、檜垣コーチ・毛塚コーチに教えて頂き「利き足のポイント」を意識しブレル事無く活動しています。人数に限りはありますが、一緒に練習希望されたい方は、ご連絡ください。現在、幼稚園年中~中学3年生まで参加して頂き活動しています。一緒に、技術アップの為練習しませんか?参加ご希望の方は、kikiashi1970@gmail.com まで

子どものために大人が実践したいメンタルサポート5ヵ条

子どものために大人が実践したいメンタルサポート5ヵ条 

 

 

かつてオシムさんは、日本の子どもたちには、サッカーだけでなく家庭や学校生活でさまざまなプレッシャーがかかっていて、それが大きなストレスになっていると指摘していました。

 

みなさん、あなたの思いがけない一言が実は子どもにとってプレッシャーになっていることをご存知ですか?

 

◆子どものために大人が実践したいメンタルサポート5ヵ条

 

大人が子どもに余計なプレッシャーを与えない

 

ごく最近のことです。ある子育て関係の雑誌の編集者から、こんな電話がかかってきました。

 

「池上さん、大人ができる子どものプレッシャー克服術を教えてもらいたいのですが」

企画書を読んでから、私はこうお返事しました。

 

「そもそも、子どもに特別プレッシャーのかかる状態を強いる方がおかしいと私は思っています。回答者としてそぐわないかもしれませんよ」

 

私たち大人は、子どもによくこんなことを話します。

 

「試練に打ち勝て」「我慢して乗り越えろ」特にスポーツの現場では、指導者も保護者も上から目線で命令しがちですね。

 

ですが私は、小学生のうちはサッカーは楽しいものととらえてほしいと思います。

 

楽しむのに、プレッシャーは必要でしょうか。

 

まずは大人が余計なプレッシャーを与えないようにしましょう。

 

少年サッカーの試合を観ていると、大人に強い圧力をかけられた子どもたちはすぐにわかります。

 

自由な発想でボールを動かしたり、思い切ってインターセプトを狙ったりする動きが全くありません。

 

ストレスで思考力がなくなっているため、自分で考えてプレーしていない。

 

生き生きした躍動感のある動きがありません。

 

表情もこわばっていて、笑顔もない。

 

このような状態では力を出し切れません。

 

6年生最後の大会を白水大池公園へ視察に行った時… ?????)

 

また、そういったチームは失点すると全選手が下を向きます。

 

ひどい場合はたった1点取られただけでそうなります。

 

保護者は「うちの子たちは先制されると弱いんだから」

 

「打たれ弱いんだから」とひ弱さを嘆きますが、実は子どもが弱いわけではないと私は考えます。

 

「そうさせているのはみなさんですよ」と言いたくなります。

 

失点しても、大人が「いいよ、いいよ。取り返そう」と明るい声で励ませば、子どもはたった1点のビハインドなど大したことじゃないと思えます。

 

ジェフで中学生のチームを教えていた頃、例えば5点差になっても

 

私のチームの選手は「取り返そうぜ!」「自分たちのサッカーやろうぜ」と声を掛け合っていました。

 

そして、8失点ほどした終盤にようやく1ゴール。

 

選手は飛び上がって喜び、歓声を上げていました。

 

最後までサッカーをするその姿こそ、フェアプレーであり、失点を重ねても折れない心の表れだったと思うのです。

 

「勝ちたい大人」の動揺は子どもに伝染する。では、強い圧力をかけるのはどんな大人でしょうか。

 

それは「勝ちたい」人々です。

 

 「どうせやるなら勝たせたい」「勝ち進めばより多く試合ができるんだから」みなさんそうおっしゃいます。

 

気持ちはわかります。

 

負けてうなだれる姿よりも、勝って喜ぶ姿を見たいでしょう。

 

ですが、いくら勝たせたくても、プレーするのは子どもたちです。

 

「勝つんだ」という思いが強すぎると、中盤を省略してロングボールを蹴るばかりの大味なサッカーになりがちです。

 

そうなると、せっかく技術を磨くための試合が意味のないものになってしまいます。

 

加えて、勝ちたい大人自身が試合の際、かなりナーバスになっています。

 

大人の動揺は、子どもへ伝染します。

 

ですので、まずは大人の心を平常心に整えること。

 

私の場合は「今日はどんなサッカーをやってくれるかな?」と、いつもワクワクしながら試合を迎えていました。

 

私だって実は大の負けず嫌いです。

 

千葉県リーグに所属する成人のクラブチームで監督を務めていますが、公式ゲームの前などは子どもを見ているときとは顔が変わります。

 

「俺は負けることが大嫌いなんだ。絶対勝つぞ」とゲキを飛ばします。

 

あくまでも対象が大人なので、そういう強い態度を示すのです。

 

何度も言いますが、小学生年代で勝利を最優先してはいけません。

 

たった1点のビハインドで自分たちのサッカーをやらなくなる選手を生んでしまいます。

 

スポーツですから、勝ち負けがあるのは当たり前。

 

でも、勝ちたいかどうかは、子どもが決めるもの。

 

あくまで子どもが主役。そう考えて、見守ってあげてください。

 

子どもが主役という話をすると「子どもだって勝ちたいはずですよ」とよく言われます。

 

そうならば、どこかのタイミングで子どもと話し合ってほしいと思います。

 

「試合に勝ちたい」と言えば、「勝ちたいの? じゃあ、どうしたらいい?」と尋ねる。

 

「どんどんボールを取りにいって守備をがんばる」とかいろいろな意見が出るでしょう。

 

私がコーチのときは「ずっとベストメンバーでやる」という子もいました。

 

「じゃあ、他の子は全く出なくてもいいの?」そう聞くと、「うーん」と黙ってしまいます。

 

「勝つためには手段は選ばないのかな? みんなが出られる方がいいんじゃない?」そんなふうに、大人がブレーキをかけてあげることも大切です。

 

具体的な目標を与えて自分で考えさせる一方で、大人がブレーキを踏まなくて済むこともあります。

 

それは、子どもが自分から動き出すときです。

 

「僕たち、勝ちたいから練習するよ!」と自主的にやり始める。

 

そういうときは、長く練習してもオーバートレーニングにはなりません。

 

ただし、「勝つために!」と意気盛んに練習をやると、弱い子、技術の劣る子をついつい責めてしまう場面が出てきます。

 

そこは大人が見てあげなくてはいけません。

 

ところで、勝ちたい大人の姿はどんなものでしょうか。

 

ベンチを見ていれば、すぐにわかります。

 

何とか勝たせたいと考えるので、指示が増えます。

 

地区大会、市区町村レベルの大会、都道府県と、上の大会へいけばいくほど、コーチの指示が増えていくようです。

 

「おまえが真ん中をドリブルで上がったら、おまえがサイドに開いて……」と試合前に延々と説明しています。

 

このように指示が多いと自由な発想でサッカーができないばかりか、子どもに「コーチの言う通りにしなくては」と余計なプレッシャーを与えてしまうのです。

 

そうはいっても、試合前は緊張するものですし、不安になるものです。

 

ですので、私はいつもこんな声がけをしました。

 

「普段の練習通りにやろう。自分たちのサッカーをすればいいよ」

 

「市の大会、県の大会と大会は違うけれど、やることは同じだよ。自分たちのサッカーをすればいいよ」

 

そうすると、子どもの頭の中には、自分たちがいつも練習をしている校庭の風景が浮かびます。

 

練習したフェイントやパス回しをイメージして「さあ、がんばろう」とピッチへ飛び出していきます。

 

「こないだ練習したフェイントをやってみよう」

 

そんな課題をあげて、送り出してもいいでしょう。

 

勝ち負けではなく、練習でしたことを表現する場としてゲームをとらえること。

 

どんな子でも勝ちたいと思っています。

 

試合に出れば一生懸命です。

 

ですから、「絶対勝つぞ」

 

「負けたら、試合が終わったあとで練習するぞ」などと威圧的な言葉を繰り出すのではなく、子どもに具体的な目標をもたせましょう。

 

そうすれば、子どもは自分で考え始めます。

 

頭を働かせて、イメージトレーニングをしている子は緊張することさえ忘れています。

 

例えば、緊張すると「頭が真っ白になる」と表現しますが、それは脳が正常に動いていない状態ですね。

 

コーチの思い通りに選手が動くよう指示を与えることと、自分で考えるように目標を与えることは全く異なります。

 

前者は主体が「コーチ」ですが、後者は「子ども」になります。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

プロフィール
池上 正(いけがみ・ただし)

1956年大阪生まれ。大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼年代や小学生を指導。02年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。同クラブ下部組織の育成コーチを務める。03年より小学校などを巡回指導する『サッカーおとどけ隊』を開始、千葉市市原市を中心に190カ所におよぶ保育所、幼稚園、小学校、地域クラブなどで延べ40万人の子どもたちを指導した。2010年1月にジェフを退団。同年春より「NPO法人I.K.O市原アカデミー」を設立。理事長としてスクールの運営や指導、講習会、講演をこなすかたわら、大学や専門学校等で講師を務めている。2011年より京都サンガF.C.アドバイザー、12年2月より京都サンガF.C.ホームタウンアカデミーダイレクターに就任。08年1月に上梓した初めての著書『サッカーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法』(08年・小学館)は、11年12月現在で7万部に迫るベストセラー。11年9月には指導現場で、その実践例を大公開した『サッカーで子どもの力をひきだす オトナのおきて10【DVD付き】』が発売。U-12の育成に携わる指導者や保護者には必見のDVD付き書籍となっている。

 

参考まで。