檜垣裕志神戸サッカーアカデミーブログ / ポッパーマン サッカーブログ

神戸市にて、檜垣コーチ・毛塚コーチに教えて頂き「利き足のポイント」を意識しブレル事無く活動しています。人数に限りはありますが、一緒に練習希望されたい方は、ご連絡ください。現在、幼稚園年中~中学3年生まで参加して頂き活動しています。一緒に、技術アップの為練習しませんか?参加ご希望の方は、kikiashi1970@gmail.com まで

すばやい判断力を身につけるために“目”を鍛えよう!【後編】

 

「スポーツは眼だ」と言われるほど、視機能は重要だ。後編では、眼を鍛えるために効果的な時期、誰でも簡単にできる眼のトレーニングなど、引き続きスポーツビジョン研究会の真下一策ドクター(日本体育協会公認スポーツドクター)に眼を鍛える方法について伺った。

 

 


を鍛える効果的な時期は小学生時代

「テスト結果にもありますが、一流選手は8項目すべてがバランスよく優れています」と真下ドクターは話す。

確かにサッカーにおいても、正確な情報を眼に焼きつけなければ何も始まらない。相手やボールとの距離感をつかみ、周囲がどんな状況になっているかを瞬時に頭にインプットできなければ、体もスムーズには動かないのだ。

ここで、ひとつ忘れてはいけない重要な点がある。スポーツビジョンは子どものときにしか鍛えられないということだ。サッカーの基本技術と同じように、視力の強化も小学生時代が勝負なのである。

「ゴールデンエイジの頃は眼をトレーニングすることで、新たな神経回路をつくることができます。動体視力も眼球運動も深視力も高めることが可能です。
しかも、一度身につけた眼の力は失われることはない。年をとり、少し競技から離れていても、ある程度までは回復します。だからこそ、子どものうちにしっかりとしたベースをつくるべき。ゴールデンエイジに視覚視力を強化できるかどうかが、将来に大きく影響するといっても過言ではありません」と真下ドクターは強調する。

サッカー指導者や保護者はこのポイントをしっかり抑えておくべきだろう。

【簡単に楽しくできる、眼の鍛え方】

トレーニング1/乗り物を利用する

 

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走行中の電車の車窓から看板の文字を読む。
始めは首を動かしてもかまわないが、慣れたら眼の動きだけで読む。
眼が疲れない程度に、1日数分程度でOK
トレーニング2/両手の親指の爪を左右交互に見る

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肩はば程度に広げて、両手の親指を左右交互に眼の動きだけで見ます。
眼が疲れない程度に、1日数分程度でOK

 

トレーニング3/目標物を眼で捉え、すばやく足へ反応させる

 

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指導者がグーを出したら右にパス、パーを出したら左にパスさせるなど、
手の情報を見て、体に瞬時に反応させる練習。
毎日の練習でゲーム感覚として取り入れると面白い)

 

アイデア次第でスポーツビジョンを鍛えられる

では、どうすれば、このスポーツビジョンを鍛えられるのか。

「先に述べた8項目は、『認知力』と『眼を正確にすばやく動かす力』のふたつに分けることができます。前者に該当するのが、静止視力、KVA動体視力、深視力、瞬間視、コントラスト感度。
後者には眼球運動、DVA動体視力、眼と手の協応動作が含まれます。このふたつの力を鍛えるトレーニングすれば、それなりの効果が期待できます」と真下ドクターは言う。

認知力を向上させるトレーニング例としては、指導者が日ごろ行っている声や笛での合図をやめて、眼で見える合図に変えるという方法がある。

手で合図をしたり、ジャンプしたり、字を書いたボードを使って指示を出しながら、ドリブルやパス、フェイントなどの練習をすれば、自然と眼は鍛えられる。

「3人1組のパス交換で、指導者がグーを出したら右にパス、パーを出したら左にパスをさせるなどもひとつのアイデアでしょう。1~3までの数字を書いたボードを使って、1ならジャンプ、2ならフェイント、3ならダッシュと動作を変えさせるのも練習になります。
トレーニング内容は指導者の力量次第。大事なのは子どもたちに見ることの癖をつけることです。現場で最適だと思われるメニューをぜひ考えてほしい」と真下ドクターはアドバイスする。

一方、眼を正確に動かすトレーニングとしては、両手の親指の爪を左右交互に見る、電車に乗りながら窓の向こうに見える看板を確実に読むなどの方法がある。

前者については、親指の位置関係を左右だけでなくタテやナナメにしたり、距離を少し離すなどしてバリエーションをつけるのがいい。

後者の練習は、まず10数メートル離れた看板から始めて、次第に近くの看板へとシフトしていくのが効果的だ。最初は首を動かしてもいいが、徐々に目の動きだけで文字を読むようにするといい。

視覚能力の重要性はまだまだ認識されていない

真下ドクターがこのような練習方法を考えるのも、「今の日本のスポーツ界では視覚能力の重要性があまり認識されていない」と実感しているから。

例えば、日本サッカー協会が出しているキッズドリルの中にも、眼を鍛える内容が盛り込まれていない。確かに技術が身につかない原因として「視覚能力の不足」を考える指導者は少ない。

「静止視力が低ければ、まずそこから改善しなければなりません。中学生はコンタクトレンズを使えますし、18歳以上ならレーシック(角膜屈折矯正手術)も可能ですが、小学生の場合は矯正が難しい。そこで今、我々はスポーツゴーグル(アイガード)の使用を考えています。割れないゴーグルをつけてプレーすれば、上手にプレーできなかった子が急にうまくなる可能性もある。
浦和レッズのハートフルクラブでも眼の悪い子がいて、どうすべきかという話が出たそうです。実際、視力が低いとボールのスピード感も違うし、反応も遅れてしまう。左右の視力が違う(いわゆるガチャ目)でもプレーには大きく影響する。だからこそ、指導者や保護者には子どもの見る力をより重視してほしいと思います」

真下ドクターのいうように、眼の力を軽視してはいけない。サッカーをするにあたり、まず静止視力がどのくらいあるのかを確認することから始めてもいい。すばやい判断力を養うためにも、見る力を伸ばすトレーニングも積極的に取り入れたいものだ。


プロフィール
真下一策(ましも・いっさく)

スポーツビジョン研究会代表。日本体育協会公認スポーツドクター。広島大学医学部卒業後、東洋工業サッカーチーム(現サンフレッチェ広島)のドクター、広島東洋カープのチームドクター(首都圏担当)をはじめ、さまざまな競技のチームドクターを務めた。昭和63年にスポーツビジョン研究会設立。スポーツビジョンの普及活動に尽力している。

 

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