檜垣裕志神戸サッカーアカデミーブログ / ポッパーマン サッカーブログ

神戸市にて、檜垣コーチ・毛塚コーチに教えて頂き「利き足のポイント」を意識しブレル事無く活動しています。人数に限りはありますが、一緒に練習希望されたい方は、ご連絡ください。現在、幼稚園年中~中学3年生まで参加して頂き活動しています。一緒に、技術アップの為練習しませんか?参加ご希望の方は、kikiashi1970@gmail.com まで

すばやい判断力を身につけるために“目”を鍛えよう!!【前編】

効果的なプレーをするために、すばやく的確な状況判断は不可欠。その判断力のベースになるのが視機能だ。一流選手は静止視力が高いだけでなく、動いているものを的確に見極める動体視力、ボールと相手との正確な距離感をつかむ能力なども優れていると言う。

「スポーツは眼だ」と言われるほど、視機能は重要なのである。

そのエキスパートであるスポーツビジョン研究会の真下一策ドクター(日本体育協会公認スポーツドクター)に、スポーツに必要な視機能とは何か、どうすれば「眼力」を鍛えられるかを伺った。

判断するための必要情報の8割は眼から入手

 

サッカーは的確な状況判断をたえず求められるタフなスポーツだ。ベストな判断をするためには、いかに正確な情報を入手し、すばやく体に反応させられるかが重要ポイントとなる。

 

サッカー選手は必要情報の8割を眼から得ているといわれるだけに、視覚能力を高めることは非常に大切なのだ。「正しい視力がなければ、スーパープレーは起こり得ません」と真下ドクターも話を切り出した。

 

「私がスポーツ選手の視機能に関心を持つきっかけとなったのが、1974年にマツダ(現サンフレッチェ広島)のチームドクターを務めたこと。そこで選手のパフォーマンスが必ずしも練習量には比例しないことを知りました。

 

 練習しても下手な人は下手。努力しても限界があるのです。『では、何が影響しているのか?』と悩み、探っていたとき、(株)東京メガネが『スポーツビジョン』というものを取り入れたという話を耳にした。『ひょっとしたら、答えはこれかもしれない』と思い、より詳しく追求することになりました」

 

スポーツビジョンとは「スポーツをする上で必要な総合的な視機能」をさす。サッカーをする場合にも、まず静止視力がよくなければ始まらない。その上で、動いているものを見る力、距離感をつかむ力、瞬間的に情報を捉える力などが求められてくるのだ。

 

【スポーツビジョンで分析する視機能】

 

01 静止視力

 

 静止している目標を見るときの視力

 

02 眼球運動

 

 衝動性眼球運動による視線移動の能力

 

03 KVA動体視力

 

まっすぐ自分の方に近づく目標を見るときの視力

 

04 DVA動体視力

 

 眼の前を横に移動する目標を見る能力

 

05 深視力

 

 距離の差を感じる能力

 

06 瞬間視

 

 瞬間的に多くの情報を認知する能力

 

07 眼と手の協応動作

 

眼でとらえた目標に素早く手で反応する能力

 

08 コントラスト感度

 

 白黒の微妙なコントラストを識別する能力

 

中田英寿氏がプレー中に首を振っていた理由とは

 

真下ドクターによると、スポーツビジョンの代表的項目には以下の8つがあるという。

 

すべてのベースになるのが「静止視力」。いわゆる一般的にいわれる視力である。

 

「今の視力検査はA、B、C、Dの4段階に分けられ、Aは1.0以上。B~Dは1.0未満か0.9以下となります。

最近の高校生を検査すると、コンピューターやゲームの影響か、1.0未満か0.9以下が3分の2以上を占める。

ボールスポーツを十分にこなせるレベルになるには片眼1.0以上、両眼で1.2~1.5はほしいところです。

 

静止視力は鍛えて上げられるものではないので、悪い場合には矯正が必要になります。

近年は子どもでも強度の近視が増えている。

うまくボールを蹴れなかったり、パスやトラップができなかったりしたら、『この子は眼が悪いのではないか?』と疑ってみてほしい」

 

2つ目が「眼球運動」。視線を動かして、複数の目標を次々に見極めていく力だ。人の視野は通常、上下で130度、左右で160度。両眼になると左右180度はある。

 

けれども、字が読めたり、色が識別できるのは中心視野の5度だけ。その部分がしっかりと目標物に当たらないと『見ているつもり』になってしまう。

 

中田英寿氏が現役だった頃、風見鶏のように首を振る選手と言われていました。それは視野の角度を変え、視線を確実に動かしながら、判断に必要な情報を入手していたため。そういうことができる優れた選手だったからこそ、ピッチ上で優れたパフォーマンスを見せられたのだと思います」と真下ドクターは話す。

 

3つ目の「動体視力」は広く知られている。これは、遠くから近くへ直前的に近づいてくる目標を見極める力(KVA動体視力)、横移動の際にひとつの目標物を目でしっかりと追う力(DVA動体視力)に分けられる。

 

ひとつのボールが時速30キロでまっすぐ自分の方に飛んでくるのを見ようとすると、視力1.0の人でも、0.6~0.7に低下してしまうという。スピードが上がれば上がるほど動体視力も下がる。横移動でも同じ。動いているものを見るのはそれほど難しいのだ。

 

4つ目が「深視力」。複数の目標物の位置関係を把握する立体視能力で、サッカーにおいては最重要項目といえるかもしれない。

 

真下ドクターは「スタンドから試合を見ると、どこのスペースが空いているか、誰がフリーになっているかがすぐわかります。

 

しかし、ピッチに立つと立体的には見えないので、判断が難しくなる。それをきちんと認識できる選手がキラーパスを出せたり、長い距離のサイドチェンジを出せたりする。サッカー選手の良し悪しが出やすいのがこの能力です」と説明する。

 

つまり、中村俊輔セルティック)や遠藤保仁ガンバ大阪)など広い視野と展開力を持つ選手たちは、この深視力が際立っているのだろう。

 

5つ目の「瞬間視」は、一瞬のうちに情報を把握する力をさす。テレビゲームばかりやっている子どもはこの能力が突出しているという。

 

しかしながら、この瞬間視だけがよくても、他の力が低ければ、優れた選手にはなれない。テレビゲームのやりすぎはサッカーには決してプラスにならないのだ。

 

6つ目の「眼と手の協応動作」はモグラ叩きを想像するとわかりやすい。眼で捉えた目標物にすばやく手で反応する力だ。サッカーの場合、動かすのは足になるが、眼との連動は早ければ早い方がいい。

最後が「コントラスト感度」。明るさの微妙な度合いを認識する能力である。

 

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プロフィール

真下一策(ましも・いっさく)

スポーツビジョン研究会代表。日本体育協会公認スポーツドクター。広島大学医学部卒業後、東洋工業サッカーチーム(現サンフレッチェ広島)のドクター、広島東洋カープのチームドクター(首都圏担当)をはじめ、さまざまな競技のチームドクターを務めた。昭和63年にスポーツビジョン研究会設立。スポーツビジョンの普及活動に尽力している。

 

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